言語聴覚士の需要

言語聴覚士の需要

他のリハビリ系業種と比べて言語聴覚士は歴史が浅いこともあり、まだまだ未開拓の領域が多く、次々と新しい知見や治療法などが発見・報告されています。

また職種への一般の理解も進んでいないこともあって、言語聴覚士とは今後の発展が待たれる職種の一つであると言えるでしょう。

しかし、未開拓で理解が進んでいないからと言って言語聴覚士が需要の少ないマイナーな仕事かというと決してそうではなく、むしろそのニーズは拡大しつつあります。

高齢化における言語聴覚士の必要性

その背景には、ひとつには高齢化が挙げられます。加齢とともに脳血管疾患による失語症、発音障害、摂食・嚥下障害などのリスクは高まってゆき、こうした障害に悩む人の数は増えてゆくだろうと予想されています。

逆に、乳幼児や児童が対象となる分野においても難聴児の療育や言葉の遅れなどへの対応が求められています。

さらに、年齢の多寡を問わず、政府の施策方針もあり今後は医療機関ではなく自宅や地域での生活を望む声が高まってくると言われています。そのため、生活の場でのコミュニケーションの質の向上と、そのための支援が必要となるでしょう。

このように、言語聴覚士の活躍の場は広がってきています。

ITが言語聴覚士にもたらす可能性

では、こうした状況下で言語聴覚士本人はどうふるまえばよいのでしょうか。

肝心なのは、一定以上の質のリハビリを提供するためにも努力を怠らない向上心と向学心を持つことです。

たとえば、言語聴覚士とかかわりの深い分野である生命科学や脳科学では日々新しい発見が生まれています。言語聴覚士は、こうした最新の知見にも触れ、必要があれば自身の活動に取り入れることも考えなくてはなりません。

また、ITの可能性にも目を向けることです。

特に高齢者の場合メディア・リテラシーの問題から、一種の情報格差が生まれることも懸念されていますが、ITには従来の仕方ではコミュニケーションの困難な人に、それを可能にしてくれる大きな可能性を持っていることは疑うべくもありません。

ITをコミュニケーションに活用した方でも特に著名なのは、スティーヴン・ホーキング博士でしょう。世界的な理論物理学者である同氏は「車いすの物理学者」という異名があるように、ニューロン疾患(ALS)によって車いす生活を余儀なくされているうえ、気管切開手術を受けた後は話すこともできなくなりました。

しかし、博士は今もケンブリッジ大学で教べんをとるほか、講演活動や研究発表にも意欲的です。

そうした活動を可能にしているのは車いすの後ろに備え付けてあるコンピュータプログラムであり、それが彼の思惟を読み取り、信号に変換して音声化することができるのです。

日々進化するITによって博士は文字通り言葉を得たのであり、こうした例が拡大していくことが期待されます。

この領野の可能性や発見にも触れておくことで、自らのリハビリテーションを一層高めよう――こうした気概が言語聴覚士には求められているのです。

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